【おすすめ】電子台はかりの正しい選び方・購入の仕方【2023年版】
ニュース・トピックス「台はかりを購入したい!でも、どのはかりをどう選んでいいの?」
「そもそも台はかりって何?台はかりと電子天秤はどう違うの?」
そんな方はご安心ください!
この道40年のはかり商店の店長が、失敗しない台はかりの買い方についてご紹介します!
※このコラムでは電子台はかりについて説明します!
1.台はかりとは
台はかりとは、質量を計測するはかりのうち、天板部分(積載面)に計測対象を乗せて天板が沈む形となり、その沈み具合によって質量を量るタイプのはかりです。主に「天秤」との対比において用いられる言い方でもあります。
台はかりには、非常に広いジャンルのはかりが含まれます。
台はかりのあまりに身近な例としては、いわゆるキッチンスケールや体重計などが挙げられます。一般的に体重計のような形のはかりをさして「台はかり」と呼ばれているのはこのためです。更にはパレットや台車ごと計量することができる、ひょう量や天板部分(積載面)の大きい台はかりもあります。
2.台はかりの”精度”について
電子台はかりの精度の高さは、ひょう量に対して、どのくらい小さな質量を計量できるかをいいます。 一般的に、電子はかりの精度は、
精度 = 目量 / ひょう量
で表されます。その数字が小さければ小さいほど、精度が高いとされます。
ひょう量とは
そのはかりが一定の精度を持ってはかる事の出来る最大値です。
目量とは
そのはかりで確認できる最小値です。「最小目盛り量」のことです。「最小表示」と表現される場合もあります。
※特定計量器(検定付はかり)では、目量と目量の数で精度等級を決めます。
3、台はかりの種類
台はかりの種類には公定されているものはありません。
機構の違いや用途の違い、大きさや、あるいはメーカーによって呼び方が変わります。
例えば、同じ台はかりでも電子式のものは、「電子台はかり」「大型電子台はかり」などと呼ばれ、機械式のものは「規格台ひょう」や「自動台ひょう」などと呼ばれています。
※このコラムでは電子式について説明しています。
よくご質問を頂きますが、「上皿はかり」との違いは、はかり商店では「表示部よりも質量検知部(積載面)が上部であるもの」を指します。大きなくくりで言えば「上皿はかり」も台はかりの一種ですがここでは区別しております。
また、「大型電子台はかり」の中には、その形状や、用途から、「フロアスケール」や「パレットスケール」などと呼ばれているものもあります。
4、台はかりの選び方
①はかるものに対してどのくらいのひょう量が必要?
風袋(容器等)も含めて、はかる物に対して余裕を持ったひょう量を選択して下さい。
あまり余裕を持たせると、最小表示(目量)も大きくなりますのでご注意下さい。
②どのくらいの目盛り量(目量)が必要?
何g間隔ではかりたいかで目量(最小表示)を選択します。 必要以上に細かい目量(最小表示)の電子天秤を選択すると、安定が遅くなるなど作業性が悪くなることがあります。
①と②は、精度に関係します。 メーカーによっては精度のほかに、直線性や再現性などのデータが仕様書に表記されています。
※特定計量器には取引・証明用途に使用できる計量範囲が定められています
・特定計量器(検定付はかり)では、ひょう量や目量と精度等級から「使用範囲」が定められています。
・取引や証明に使用する場合は、この使用範囲内で使用しなければなりません。 特定計量器(検定付はかり)の使用範囲は、表示部あたりの見えるところに表記されています。
特に「最小測定量」には注意が必要です
商品詳細画面の商品仕様にあります「積載面寸法」を参照ください
はかりたい物の積載面の寸法より、大きい計量皿の電子天びんをお選びください。
紛体や液体など容器(風袋)に入れてはかる場合は、その容器の積載面寸法より大きい計量皿の電子天秤を選びます。
はかりたい物の積載面の寸法より小さい計量皿の電子天びんを使用すると、偏荷重がかかる場合があります。
偏荷重がかかると、正確な計量が出来なくなることや、故障の原因にもなります。
④取引・証明に使用する?
取引とは、商売などで使用すること。有償無償を問わず物品または薬の給付を目的とする業務上の行為を言います。
証明とは、計量した値を証明すること。公にまたは業務上に他人に一定の事実が真実である旨を表明する行為を言います。
取引や証明に使用する場合は、国家検定付のはかり(特定計量器)を使用し、2年に一度、法定検査を受けなければなりません。
特定計量器とは、計量法の中で、はかりや分銅などに一定の基準を設け、それに適したものを言います。
取引や証明に使用する場合は、必ず特定計量器(検定付はかり)を選択して下さい。
⑤防水機能が必要?
水を多く使う場所や粉塵の舞う場所等ではかりをご使用になる場合は、防塵・防水機能を備えた電子台はかりがあります。
防塵・防水機能には、等級があります。「IP65」などの表記がこれに当たります。
⑥計数に使用する?
電子台はかりには、計数機能を備えたものがあります。個数はかりともいいます。
部品などの計数(カウンティング)専用でご使用になる場合は、計数専用の電子台はかりを選んでください。
⑦防爆構造は必要?
公的機関の定める危険場所で電子台はかりをご使用される場合は、危険場所の分類に合った防爆構造の電子台はかりをご使用下さい。
新光電子株式会社
本質安全防爆構造電子はかり FZ-300KF-i02 電源ボックス型
ひょう量/600kg
最小表示/0.1kg
積載面寸法/800×600mm
・本質安全防爆構造Ex ia ⅡB T4適合
・使いやすいキー配列とダイレクトキーの表示器
・IP65規格適合の防塵・防水構造
・IR通信でデータロガーDLZ-200、Bluetooth出力ユニットBTZ使用可能
⑧移動して使用する?
電子台はかりを移動(持ち運びなど)されたり、電源のない場所でご使用の場合は、充電式バッテリ駆動を備えた電子台はかりを選択して下さい。
乾電池駆動タイプもお勧めです。
台はかりで試料の比重をはかりたいときは、オプションやアクセサリにある比重測定キットなどを利用します。
また、試料が大きい場合や磁性体などの場合は、床下ひょう量フックを利用することもあります。
(株)島津製作所
精密台はかり BW-K/BX-Kシリーズ
最小表示/0.1g~1g
ひょう量/12㎏~52㎏
・kg/g表示・個数・カラット・モンメ・%,比重測定,インターバルタイマー(経時変化測定)など、幅広い測定用途に対応します。
・床下ひょう量金具(オプション)で、試料を吊り下げて測定できます。かご状のものを吊り下げ水中での測定を行えば、比重も計測できます。
⑩パソコンやプリンタに出力する?
台はかりで測定した重量などの測定結果をパソコンなどの外部機器へ出力する場合は、インターフェイスを備えた電子台はかりを選択します。
測定結果を一旦メモリに蓄え、作業終了後メモリを外部機器へ接続して保存する場合は、USBメモリなどの接続可能な器種を選びます。
メーカーによっては、周辺機器にデータロガーが用意されています。これを利用することで、バッチ処理が可能です。
測定時にその都度データを送信したい場合などは、RS-232CやUSBのインターフェイスなどを機能があるものを選びます。最近では、イーサーネット・インターフェイスやBluetooth®通信なども利用されています。
電子台はかりのデータ運用や外部機器のインターフェイスに合わせて選択して下さい。
電子台はかりに専用プリンタを連動して、測定結果等を印字する場合も、インターフェイスや連動ケーブルを合わせて下さい。
⑪使用地区の確認
電子台はかりに限らず、質量計は使用場所の緯度により重力加速度の影響を受けます。
特定計量器(検定付はかり)以外の電子台はかりは、一般的にメーカーの工場で調整されそのまま出荷されます。使用の場所が調整された場所と緯度が違うと、重力加速度の影響を受ける場合があります。 新しい電子台はかりをご使用の場所で開梱・設置後には、その場所での校正(調整)が必要となります。
電子台はかりの機能で、校正(調整)用分銅内蔵タイプのものがあります。このタイプの電子台はかりでは、取扱説明書等の手順に従い処理を行えば使用することができます。
校正用分銅が付属しているものあれば、その分銅を使用してキャリブレーション処理を行います。
※キャリブレーションとは、はかりの目盛を正しく調整する事で、「スパン調整」や「CAL(キャル)」とも言います。
また、重力加速度を設定変更できる機能を持った電子台はかりもあります。 ご使用の地区に合わせて重力加速度を設定すると使用できます。
この場合は、重力加速度設定後に、その電子台はかりに合った分銅で量目確認することをお勧めいたします。
特定計量器(検定付)では、定められた使用地区に合わせた調整が必要です。 検定付の電子台はかりを購入するときは使用地区を必ず伝える必要があります。
使用地区や重力加速度は、電子台はかりの銘板等に明記されています。 使用地区を超えて取引証明用のはかりとして使用することはできません。
特定計量器(検定付)は、お客様でのキャリブレーション処理が出来ません。 地区を変更する場合などは、必ず購入店に相談してください。
計量器(検定付)でも校正用分銅内蔵のものがあります。この機能を持った電子台はかりは、キャリブレーション処理を行えば使用することができます。
現計量法では精度等級4級・旧計量法でO級のはかりは、使用地区の制限を例外としています。
⑫おわりに
電子台はかりの性能は、電子台はかり自体の能力だけではなく、据付環境や使用する人のスキルによっても決まります。
電子台はかりの最小表示が小さくなればなるほど、環境や使用者の影響は大きくなります。
使用する電子台はかりそのものの性能を熟知し、据付環境の影響による誤差要因の軽減や、使用する人が電子台はかりの正しい使い方を学んでいくことが重要です。
5、おすすめ台はかり【メーカーの特徴で選ぶなら】
価格とモデルの豊富さで選ぶならエー・アンド・デイ
計量機器・測定機器の国内メーカーです。
お求めやすいエントリーモデルから大型電子台はかりまで非常に豊富な商品を幅広くラインアップされています。価格と機能のバランスに定評があります。国内メーカーなので修理対応も安心です。
価格と機能の高さで選ぶならオーハウスコーポレーション
世界トップクラスの海外計量器メーカーです。
高機能で低価格な商品が充実しています。
特に物流向けシステムに便利な計量器をラインナップしています。
買ったあとも安心!クボタ
誰もが聞いたことのある
分析・計測機器や産業機器の国内メーカーです。
豊富なラインナップもさることながら
国内拠点が多く、メンテナンスも安心です。
使いやすさで選ぶなら新光電子!
新光電子(株)
精密で使いやすい電子天秤でおなじみの新光電子ですが、電子台はかりもラインナップ豊富です。精巧で使い勝手のいいはかりが多く、個数ばかりや防爆はかりなどに愛用者も多いです。
機能で選ぶなら田中衡機製作所
(株)田中衡器製作所
コストパフォーマンスに優れファンも多い「パーフェクション」シリーズや、農畜水産の現場で活躍するフロアスケール、フレコンスケールなど豊富なラインナップと国内メーカならではの全国的なメンテナンス網で安心。
6、おすすめ台はかり:性能・用途で選ぶなら
大型重量物が計量可能なおすすめ電子台はかり
(株)エーアンドデイ
最小表示/0.5㎏~1㎏ ひょう量/1500㎏~3000㎏
1000kg超えの最大3トンまでをカバーする大型台はかりシリーズ。表示部と計量部が分離型の大型デジタル台はかりです。
超大型の鉄製計量台で大型の重量物の計量をカバー。パネルマウントキットや表示部スタンドは別売でご用意しております。
コードメモリ/選別計量/切り出し計量/個数計など豊富な機能で複雑な計量作業に貢献します。
送料が地域別に異なっておりますので、別途お見積となります
0.1g~1g(最小表示)がはかれる、おすすめの電子台はかり
新光電子(株)
音叉式力センサの高精度電子台はかり
HJKシリーズ
最小表示/0.1g~1g ひょう量/7㎏~62㎏
音叉式力センサ使用の高精度電子台はかり!!
・ステンレス製ボディでIP65規格適合の防水防塵機能付き。コンパレータ機能、個数モード、%モードなど多様な計測に対応。豊富なオプションで用途や場所にフィットします
・HJK-Hシリーズは校正分銅内蔵でどこでも正確な高分解能計量が可能
水産現場向けの台はかりはコレ!
(株)クボタ
デジタル台はかり
KL-FMシリーズ
漁業、養殖業、水産物卸売市場などにおける計量業務にジャストフィット!
水を使う現場でも安心できる、タフな仕様のデジタル台はかり。
・IP65の防水性能とステンレス製計量部
・ウレタンコーティングを施した高耐食仕様のロードセルを搭載
計数機能ならこれ!
新光電子㈱
高性能デジタルカウンティングスケール
CUXシリーズ
正確でスムーズな計数作業を実現した
計数専用の高性能カウンティングスケール
防爆機能が求められる現場ならこれ!おすすめの電子台はかり
(株)クボタ
本質安全防爆構造型の電池式デジタル台はかり
KL-ISシリーズ
最小表示/1g~0.1kg ひょう量/3㎏~400㎏
本質安全防爆構造 Ex ia ⅡBT4 Ga、計量台はスチール製とオールステンレス製があります。
積載面寸法は4種類。取引証明用に使用可能な検定付きモデルと自主校正可能な無検定モデルの両方があります。
オプションのデータキャリアを接続可能です
フレコンバッグの計量に! おすすめのUスケール
㈱クボタ
薄型U-スケール
U-KM-Dシリーズ
現場で計量作業が移り変わる場合に、人力でラクに移動が可能。
また、収納に場所を取らず、使用時期が決まっている場合などに非常に便利です。
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